百道(ももち)から

考えの切れっぱし

林真理子著「成熟スイッチ」

林真理子著「成熟スイッチ」を手に入れました。書店の棚にあったラスト1冊。以前新書でお書きになった「野心のすすめ」が好きでした。林さんの勢いとエネルギーに対する憧れが私にはあるようです。

心得とか作法とかちょっとお説教くさい感じも出てくるけれど、目次を見てるだけでワクワクしました。見出しは一読して何が書かれているか予測がつかないところもある。そしてページをめくってみるとどこから読んでも面白い。

もしかすると、30代ぐらいに読んでたら「まったく何いってるかわかんない」「枯れてるってこういうこと?」と思ったかもしれない。でも妙齢といわれる年をとっくに過ぎたいまの私には、林さんのさまざまな提案に納得できるし、安心もする。若さを手放したり、年齢に抗うことを諦めて、心に穴ができたとしても、華麗にカバーできることを教えてもらいました。当然、 それには不断の努力と自由に活用できる財源が必要で、林さんがそれを見越して突っ走ってきたことも感じるのだけれど、それを別世界の話、と感じさせないところがすごい。

成熟期の幸せは、年齢にふさわしい精神力を身につけて、まわりに愛を配ること。書いてあることを今まとめるならこういう感じかしら。紋切型な表現で恐縮ですが、今のところこんな感じでございます。