百道(ももち)から

考えの切れっぱし

『白い馬をさがせ』を読んで

毎晩、眠たい夜は早口になりながら、ときにはあくびをしながら一章ずつ読み、とうとう最後の16章まで読み終えました。子どもが先に寝ちゃって読めない日もあったから20日ぐらいはかかったかな。

散歩中に引越し準備のトラックの荷台にうっかり乗ってしまい、遠くに連れていかれて迷子になった犬のおうちを探すため、シャム猫赤毛の猫、人間に鉄砲を向けられて方角に自信がなくなった鳩が共に旅するお話です。家で待っているのは2人姉妹のおばあちゃん。目印は家の近くの丘にある、白い馬が描かれた看板、というわけです。

動物たちのキャラクターの描き方がよかったです。日本のそれとは少し違って、擬人化するのだけれど人間臭くない。犬と猫が野うさぎを狩って食べたり、動物に襲われたりと、自然界に相容れない相手はしっかりと描いている。動物や自然界に対する敬意を見た気がしました。

英国・ロンドンを舞台に描かれた作品で実際の地名や名所なども出てきてなかなかおもしろい。小学校5・6年のお子さんだったらすいすい読めるんじゃないかな。動物たちの成長物語でもあるので、読書会にも向いているかも知れません。