百道(ももち)から

考えの切れっぱし

推敲、万歳

さっきから推敲をずっとしていた。私の場合、原稿の書き方は毎度違うのだけれど、今回は推敲からが長い。初稿の完成度が低かったということだ。ふと、いとうせいこうさんの言葉を思い出した。「今、生き残っているのは推敲をし続けた人だ」と、ある講座でおっしゃっていたのだ。のけぞりそうになったのを思い出す。裏を返せば推敲を懸命にやっていれば生き残れるということか。

4つ前の原稿なんて、今振り返れば全然できてなかった。ほぼできてる風に思ってたけど。そしてまたここにきて、どこが問題かが見えてきて、まだ解決策が見つからない。あやとりの糸がこんがらがっていて、その部分は見えるのだけど、どうしていいかわからない。すーっと筋が通る、ここまでが長い道のりだ。でも推敲は手放せない。原稿に食らいついて決して、すぐに離してはならない。

できあがりの精度、完成度については、最近の環境に関係するし、波もある。今日の私でいうと、最近、文字数の設定がゆるい原稿をよく書いていたから、その庭から抜け出せていないのかも。意識的にビシッといける仕組みをつくっていかないと。と、内省してみました。

いとうせいこうさんは「初稿なんて、目を細めて眠りながら書いてもいいぐらい。推敲からが執筆」みたいなことをおっしゃっていた。今日は少しその境地に足を踏み入れた気がしている。