百道(ももち)から

考えの切れっぱし

『井上ひさしの言葉を継ぐために』

先日は岩波ブックレットの『井上ひさしの言葉を継ぐために』を読みました。2010年4月に井上ひさしさんがお亡くなりになりましたが、九条の会で活動をともにしていた方々が井上さんの作品や人となりについて語った記録です。こちらに出てくる方の何人かは鬼籍に入られており、その点でも貴重な記録です。

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巻末には『原爆とは何か』と題した井上さんの講演記録も収録されています。広島と長崎に原爆を経験を落とされ、今も苦しむ人がいる。日本に生まれた私たちとしては平和を守るのは宿命だと唱えておられます。平和主義を主とする日本国憲法は戦争はいやだ、というときに生まれた「前進」のときに生まれた憲法だということも。前進してくれた人々の思いを継いでいきたいし、当然、多くの犠牲者を生んだという歴史の上に成り立っていることも忘れてはならないと思いました。